はじめに
本来であれば、今この時間、さいたまマラソンのコース上を走っているはずだった。朝5時に起き、天気を確認し、装備を整え、スタートラインに立つ。そんな一日になる予定だった。
しかし現実は違った。窓の外は雪。公式情報を確認する前から、身体が先に「これは無理だな」と理解してしまう。ほどなくして発表された中止の知らせ。それが、今シーズン唯一申し込んでいたフルマラソンの終わりだった。
5時の絶望とサーバーダウン
昨晩は何度も天気予報を見返していた。可能性は低いと分かっていても、わずかな希望を捨てきれなかったのだ。だからこそ、朝5時に起きてすぐ外を見た瞬間の絶望感は大きかった。
それでも公式発表を見ないと気持ちが追いつかない。そう思ってスマホを手に取るが、ネットがつながらない。おそらく、参加者全員が同じ時間に同じ行動を取っていたのだろう。サーバーダウンは仕方ない。
理屈では分かる。でも、その「仕方ない」を受け入れるまでの数分間は、想像以上にしんどかった。
今シーズン唯一のフルマラソン
今シーズン、フルマラソンに申し込んだのはさいたまマラソンだけだった。だから中止の意味は重い。単なる1大会の中止ではなく、「今シーズンのフルマラソン終了」を意味していた。
コロナ禍で大会を失った甲子園球児の気持ちが、少しだけ分かった気がする。努力の行き先が突然消えてしまう感覚。誰も悪くないのに、どうしようもなく虚しい。
エントリー費は今日一日のものじゃない
正直に言えば、参加費がもったいないという気持ちはあった。エントリー代は決して安くないし、その分シューズを新調できたな、という現実的な計算も頭をよぎる。
でも、よく考えてみると、エントリー費は今日一日だけにかかっているわけじゃない。今日のために積み重ねてきた練習の日々、その理由を与えてくれた存在だった。
そう考えると、十分にお釣りがくる。
37.5km地点の鰻
さいたまマラソンには、37.5km地点に鰻の給食がある。これは他の大会では代替できない、さいたまマラソンだけの名物だ。
一番きついところで待っている鰻。それは栄養以上に、希望だった。そこまで辿り着くために身体を作り、心を準備してきた。
結局、その鰻には辿り着けなかった。でも、これは未回収ではなく未実行だ。来年に持ち越す。それでいい。
フルマラソンシーズンの区切り
今日を一区切りとして、フルマラソンシーズンを終了することにした。走れなかったけれど、自分で区切りをつけることはできる。
そして今日から、ウルトラマラソンシーズンが始まる。すでにエントリーしてある大会があるという事実が、気持ちの逃げ場になってくれた。
練習メニューとGarminコーチ再登板
最近は自分で練習メニューを考え、距離も強度もやや厳しめになっていた。それ自体は悪くないが、風邪をひいて2週間ほぼ走れなかったことで、一気に不安が押し寄せた。
だから、Garminコーチに戻すことにした。今は攻めるより、壊さずに続けることが大事な時期だ。
継続より大事なこと
一番大事なのは継続。でも、その上位にあるのは健康だ。健康でなければ、継続は成り立たない。
雪で走れない今日、無理に外に出なかった判断も含めて、これは前向きな選択だと思っている。
おわりに
今は9時過ぎ。本来なら走っている時間だ。その時間を使って、こうして考え、仕切り直しをし、予定を整理している。
走れなかった一日だけれど、無駄ではない。さいたまマラソン中止は、色々なことを考えさせてくれた。
次に37.5km地点で鰻を食べるその日まで、健康を最優先に、走り続けていこうと思う。

