チャレンジ富士五湖ウルトラマラソン2026大会レポート|補給・エイド・コースのリアル体験記

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スタート前から始まっている長い一日

チャレンジ富士五湖は、スタート前からすでに普通のマラソンとは別物だった。5時スタートにもかかわらず、駐車場には3時頃に到着している。そこから逆算すると0時起き、1時間半の運転という時点で、すでに身体には一定の疲労が乗っている状態になる。

ただ不思議なことに、会場に着くとアドレナリンと緊張感でスタート前の疲労感はほぼ消える。むしろハイテンションに近い状態で、普通のフルマラソンとは明らかに違う精神状態でスタートラインに立つことになる。

駐車場は富士急ハイランド付近にあり、そこからバスで会場へ移動する導線になっている。高速インターから近い場所に駐車場があるのは非常に合理的だが、バス移動そのものはやや手間に感じる部分もある。特に荷物を持った状態での移動は地味に負担がある。

さらにこの時点でイヤホンを忘れていることに気づいても、取りに戻ることはできない。こうした細かい“やり直し不可の環境”もウルトラらしさの一つだ。

レース前の寒さと装備判断の難しさ

4月中旬とはいえ、朝の富士五湖はかなり寒い。スタート前はジャケットが必須に思えるレベルだが、問題は走り始めてからで、1kmも進まないうちに一気に暑くなる。このギャップが非常に厄介で、結果的に不要な荷物を99km背負う可能性が出てくる。

雨であれば話は別だが、晴天の場合はジャケット不要という判断が正解に近い。ただしスタート前の寒さを考えると判断は難しく、ここもウルトラ特有の装備問題になる。

更衣室や荷物置き場はかなり広く、スペース的には余裕がある。荷物は事前に郵送されてくる番号札を付けて預ける方式で、運営は非常にシンプルでわかりやすい。

さらにスタート前のエイドもすでに機能しており、水やスポーツドリンクが用意されている。ソフトフラスクへの給水も可能で、スタート時点で補給環境を整えられる点は大きい。

ウェーブスタートと会場の流れ

スタートは15分ごとのウェーブ方式で行われる。前のグループが出発すると、そのタイミングで次のグループが会場に入っていく仕組みになっており、単なる待機時間ではなく、徐々に緊張が高まっていく構造になっている。

前のランナーの出発を見送りながら、自分のスタートに向けて会場へ入っていく流れは独特で、気持ちが段階的に切り替わっていく感覚がある。

ただしこのタイミングでのトイレ問題は非常に重要で、会場入り前のエイド付近のトイレは比較的空いているため、ここで必ず済ませておく必要がある。スタート後1〜3個目のエイドはトイレが大行列になりやすく、ここを逃すと後半まで影響する。

エイドと補給のリアル

エイドは約5kmごとに配置されており、距離的な安心感はある。ただし内容は場所によって異なり、コーラがあったりなかったりとばらつきがあるため、常に次の補給を意識する必要がある。

ポカリスエットが全てのエイドにあると思っていると裏切られる場面もあり、その際に別の飲料を入れると味が合わないという違和感も出る。

前半は気温が低く、給水量はそこまで多くなくても問題ない。ただし時間が進むにつれて気温が上昇し、昼に向けて一気に水分消費が増える。エイドで飲んでいるにも関わらず、満タンに補給したフラスクが空になるなんて状態になったりで、補給が追いつかなくなる感覚が出てくる。

この変化はウルトラの本質であり、前半の余裕が後半の負荷に変わっていく構造になっている。

朝の山中湖と序盤の快適さ

スタート直後の朝の時間帯は非常に気持ちが良い。特に山中湖周辺は空気が澄んでおり、景色も含めて最高の区間だった。

ただし山中湖は想像以上に大きく、走っても走っても景色が続くため、距離感がやや狂う区間でもある。気持ちは良いが進んでいる実感が薄くなるという特徴がある。

山中湖へ向かう途中にはいくつか信号があり、ウルトラのコースとしては珍しく走行中に停止する場面がある。この“現実の動線が混ざる感じ”は新鮮で印象に残る。

河口湖周辺の走りづらさ

河口湖周辺は今回のコースの中でも特徴的な区間で、道幅が狭く交通量も多い。さらに外国人観光客が多く、レンタサイクルやレンタルキックボードが歩道を集団で走っている場面もあり、ランナーとしてはかなり気を使う環境だった。

コース上の信号も多く、結構な頻度で足が止まる。そのためリズムが細かく分断されやすく、走行の流れが途切れる感覚がある。このリズムの崩れは地味にストレスであり、集中が削られる要因になっていた。

補給食と前半の余裕

エイドの補給食はフルマラソンよりも明らかに充実しており、パンやバナナなどの固形物も多い。前半は胃も素直に受け付けるため、エイドの補給食だけでも十分に回せる感覚がある。

ただしこれはあくまで前半限定の話であり、体力消耗や気温上昇とともに状況は変化していく。

後半の変化と補給の崩れ

気温が上がってくると、まず胃の気持ち悪さが出てくる。そこから食欲が減り、固形物が入らなくなっていく。その代わり水分ばかり増える。

補給と消費のバランスが崩れ、「補給しているのに足りない」という感覚が出てくるのがウルトラ後半の特徴だった。

単独走と安心感

参加人数が多いため、基本的に単独走になることは少ない。常に前後にランナーが見える状態で進むため、孤独感はかなり少ない。

道案内や看板も非常にわかりやすく、単独走になったとしてもコースロストの不安はほぼない。走ることに集中できる環境は整っている。

第3関門での終了とバス収容

今回は第3関門で終了となり、その後はバスで収容された。誘導は非常にスムーズで、混乱もなく流れに従って移動できた。

会場に戻った後も駐車場までは再びバス移動が必要であり、ここは少し面倒に感じるポイントだった。またバス待ちの時間が地味に長く、疲労が抜けきらない状態で立って待っているしんどさが出る時間帯でもあった。

ふじやま温泉での回復

駐車場付近にはふじやま温泉があり、レース後の回復導線として非常に優秀だった。移動時間はほとんどかからず、施設も広く思ったより混雑していなかった。

料金は土日で2300円とやや高めだが、タオル込みで手ぶら利用できる点は非常に良い。大きなストレスなく入浴できる環境だった。

さらに休憩スペースでお昼寝もできるため、風呂→食事→仮眠という流れで回復できる。走り終えた後の一連の流れとしてはかなり完成されている。

帰りの渋滞と一日の長さ

大会終了後も完全に終わりではなく、帰りの中央道は日曜ということもあり大渋滞だった。ここは避けられない要素であり、レース後の疲労状態ではさらに長く感じる時間になる。

走る時間だけでなく、移動や待機、回復、帰宅まで含めて一日が完成する大会だった。

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