走らない日も走っている 〜1週間サイクルで作る成長リズム〜

「3か月で体は生まれ変わる」とよく言う。
筋肉も代謝も、体の細胞はおよそ3か月で入れ替わるという。
そして、まさにその3か月後にやってくるのがさいたまマラソン
つまり、これからの3か月は、自分の体が本当に“走る体”に生まれ変わる時間になる。

ベース期もいよいよ終盤。
いま走っているこの1本1本が、レース当日の脚になる。
だからこそ、最近は特に「1週間のリズム」を大切にしている。
それが、僕の中で確実に“成長の鍵”になっている。


目次

■ マラソン練習の流れは4段階

マラソンのトレーニングを整理すると、大きく4つの流れに分けられる。
ベース → ビルド → ピーク → テーパリング。

ベース期では「走る土台」をつくる。
心肺機能、筋持久力、フォームの安定。
走る量を増やしていく中で、ケガをしない体を育てる。
この段階を飛ばすと、後で必ずどこかで無理が出る。

次のビルド期では、距離とスピードの両立を目指す。
ペース走や閾値走、インターバルといった“負荷の高い練習”が増えていく。
そしてピーク期に一気に仕上げ、テーパリングで疲労を抜く。

僕はいま、このうちのベース期の終盤にいる。
ここをどれだけ丁寧に過ごすかで、2月のレースが決まる。
あと2週間、この基礎づくりを徹底的にやりきる。


■ 1週間サイクルで走る理由

僕のランニングは「1週間単位」で設計している。
これは単なるスケジュール管理ではない。
仕事と生活、そして体のリズムを噛み合わせた結果の形だ。

平日は朝ラン。
仕事があるから、時間は限られている。
1時間以内、8.5km固定。
ペースや内容はすべてGarminコーチに任せている。

「今日はテンポ走」「今日は閾値走」といったメニューが自動で届く。
自分で考えない分、ブレが少なく、精神的にも軽い。
“任せる”という選択が、逆に継続の強さになっている。


■ 週の締めはロングジョグ

週の集大成は、日曜のロングジョグだ。
これが1週間のテストのような存在になっている。
「今週どれだけ積めたか」「どこまで余裕が出たか」。
それがすべて、このロングジョグに現れる。

ペースは気分。距離も気分。
でも、不思議と毎週少しずつ伸びていく。
体が確実に“慣れて強くなっている”のを感じる瞬間だ。


■ ロングジョグの日だけ履ける神シューズ

ロングジョグの日だけは、アディゼロSLを解禁する。
これが僕にとって特別なルールだ。

平日は別のベースシューズ。
でも、日曜だけはアディゼロSL。
その瞬間にスイッチが入る。

走り出した瞬間から軽く、地面を押し返す力が気持ちいい。
自然とペースが上がる。
疲れているはずなのに、体がどんどん前へ出ていく。
“走るって楽しい”を再確認できる、僕のご褒美タイムだ。


■ オフを取らないスタイル

僕のスタイルは基本的に「オフを取らない」。
とはいえ、ロングジョグの翌日は完全オフ
でも、それも含めて“トレーニング”の一部。

走らないけど、練習している。
100mも走っていないし、シューズさえ足を通していない。
それでも、確実に“超回復”している実感がある。

筋肉痛が治っていくあの感覚。
倦怠感が抜けていくと同時に、心拍数が落ち着いていく感じ。
まるで、体が静かに再構築されているような感覚。
これこそが、超回復トレーニングだと思う。


■ 走らない日も「練習している」

オフの日に何をしているか、と聞かれると答えは簡単だ。
「何もしていない」。
ただ、それが“最高の練習”になる。

体の中では、筋繊維が修復し、エネルギーが満たされていく。
トレーニング直後は分解と疲労のピークだけど、
48〜72時間の間に、その筋肉が以前より強く再生される。

この“静かな練習”を大事にできるようになって、
明らかにケガが減った。
そして、1週間の波が自然と整うようになった。
走るだけが練習じゃない。
休むことも、走力を伸ばすための技術だ。


■ 食事がトレーニングの延長線上にある

オフの日に気をつけるのは、やっぱり食事
走らないと消費カロリーは減るけど、回復にはエネルギーが必要だ。
むしろ、走った日よりもしっかり食べた方がいい。

体は正直で、面白いことに“何が必要か”を自分で教えてくれる。
肉が食べたくなる日、米を無性に食べたくなる日。
それは、タンパク質と炭水化物を体が求めているサイン。

タンパク質は筋肉の修復に。
炭水化物はグリコーゲンの再合成に。
この2つをしっかり補給しておけば、
翌朝には体が“ひとまわり強くなった感覚”を感じられる。


■ サイクルの中の自由

僕の1週間は決まっている。
でも、中身は固定していない。

火曜に閾値走をする日もあれば、疲労が残ってジョグに変える日もある。
土曜にインターバルが来ても、気分でペースを落とすこともある。

「トータルで見てまとまっていればいい」。
そう思えるようになったのは、ランニングを“積み上げ”として捉えられるようになったからだ。

1日単位では誤差があっても、
1週間を単位に見れば、ちゃんと前に進んでいる。
それが自分の中で確信に変わったのは、
このリズムを何十週も続けてきたからこそだと思う。


■ 成長は“波”の中で生まれる

ランニングの成長は直線じゃない。
まるで波のように上がったり下がったりを繰り返す。
でも、その波を1週間単位で整えると、少しずつ上昇していく。

ロングジョグで体を壊し、オフで回復し、
平日で整えて、また週末に試す。
それを繰り返すうちに、いつのまにか“基礎体力”が一段上がっている。

練習量は増えていないのに、同じ距離が楽に感じる。
それが積み上げの実感。
僕はこのサイクルを“走る波”と呼んでいる。


■ 3か月後の自分に向けて

3か月後、さいたまマラソン。
そこに向けて今のベース期をどう過ごすかが、すべてを決める。

やることはシンプルだ。
・平日は60分以内、内容はGarminに任せて走る。
・日曜はロングジョグ。
・翌日は完全オフ=超回復トレーニング。

このサイクルを崩さず、淡々と続ける。
1週間をひとつの物語として積み重ねる。

それだけでいい。
それが、走力を“無理なく伸ばす”いちばんの近道だから。


■ おわりに:走らない日も走っている

ランニングを始めた頃は、「毎日走らないと不安」だった。
でも今は違う。
走らない日にも、確実に前に進んでいる実感がある。

それは、練習メニューをこなすことよりも、
自分のリズムを守ることの方が大事だと気づいたからだ。

走る、休む、食べる、寝る。
どれもひとつのサイクルの中にある。
どれも“走るための行動”なんだ。

だから僕は、
今日も走らないけれど、確実に走っている。
体の中で、次の走りに向けた準備が進んでいる。
それが、僕の超回復トレーニング
そして、1週間サイクルで積み上げる“生きた練習”のかたちだ。

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