はじめに:キロ7でゾーン4、驚きの事実
朝ランを終えた後、Garminをふと見て驚きました。
普段のジョグペース、キロ7で走っているはずなのに、心拍数がゾーン4になっている。
「いやいや、これはおかしい」
多くのランナーが経験するこの瞬間は、数字に頼りすぎることの落とし穴を如実に示しています。
心拍計やGPSウォッチは便利ですが、時にランナーを混乱させる存在にもなるのです。
私は1年ほどランニングを続けてきましたが、心拍数の数字と実際の体感には、しばしばギャップがあります。
このブログでは、私自身の体験をもとに、心拍数の謎を紐解きながら、結局は「感覚で走ることがベスト」という結論に至るまでを整理してみたいと思います。
最大心拍数とは何か
心拍数の話をするとき、まず避けて通れないのが最大心拍数です。
最大心拍数とは、心臓が限界まで動いたときに1分間で打つ拍数のことです。
一般的な年齢別目安の計算式は二つあります。
1つ目は「220−年齢」です。
私の場合、44歳なので、220−44=176 bpmとなります。
2つ目は「208−0.7×年齢」という、より精度の高い方法です。
208−0.7×44=約177 bpm。
このように、理論上の最大心拍数は176〜177 bpmくらいとなります。
しかし、これらはあくまで統計的な平均値に過ぎません。
個人差は大きく、同じ年齢でも最大心拍数が180台前半、あるいはそれ以上の人もいます。
体感ではもっと高い
私自身の感覚では、最大心拍数は180台前半は余裕で出せる気がします。
閾値走やインターバルを行うと、心拍数はすぐ180前後まで上がります。
つまり、Garminの表示や計算式だけを見ていても、実際の私の体の反応は把握できないのです。
さらに、最近のランニングデータを振り返ると、キロ7のゆるジョグでも心拍がゾーン4に入ることがあります。
数字だけを見ると「なんて心臓が弱いんだ」と思うかもしれませんが、体感的には全く疲れていません。
ここに、心拍計の数字と体感のギャップが生まれるわけです。
なぜキロ7でゾーン4になるのか?
では、なぜキロ7というゆるいペースで心拍数が高く表示されるのでしょうか?
理由は複数あります。
まず一つ目は、最大心拍数の設定が低すぎる場合です。
Garminの自動設定では、私の最大心拍が181になっています。
しかし、実際の最大心拍は185前後くらいあると推測されます。
設定が低いと、普段のジョグでも簡単にゾーン4表示になってしまいます。
二つ目は、光学式心拍計の誤差です。
手首型のセンサーは、冬場の朝ランや装着位置、腕の振れ方によって、10〜15拍ほど高く表示されることがあります。
数字だけを鵜呑みにすると、心拍が高めに見えてしまうわけです。
三つ目は、体質による心拍の上がりやすさです。
交感神経が優位な人、心臓の拍出量が少なめの人、遺伝的に脈が速く出る人など、同じペースでも心拍が高くなるタイプは存在します。
私自身も、おそらくこの体質要素が少し影響していると考えています。
四つ目は、心肺レベルや筋持久力の差です。
同じペースでも、体力や心肺能力がまだ十分に発達していない場合、心拍は高めに出ます。
練習を重ねることで、徐々に心拍が落ち着いてくるのが理想です。
心拍数はトレーニングで上がるのか?
ここでよく聞かれる疑問があります。
「最大心拍数ってトレーニングで上がるのか?」というものです。
結論から言えば、基本的には最大心拍数自体は上がりません。
遺伝や年齢でほぼ決まっており、むしろ年齢とともに少しずつ下がっていきます。
ただし、トレーニングで変化するのは、最大心拍に近い心拍まで到達できる能力です。
初心者の場合、心臓はまだ限界近くまで動かせず、最大心拍に届かないことがあります。
しかし、走力や心肺能力が上がると、限界まで心拍を上げられるようになり、心拍計上では「最大心拍が上がったように見える」ことがあります。
体質と心肺レベルの関係
「キロ7でゾーン4」は、体質のせいなのか、心肺レベルのせいなのか。
ここも重要なポイントです。
体質的に心拍が上がりやすいタイプの人は、遺伝や交感神経の影響で、同じペースでも心拍が高く出ます。
こうしたタイプの人は、練習で改善するのは難しいですが、心拍計の数字を気にしすぎる必要はありません。
一方、心肺レベルがまだ追いついていない場合、ペースに対して体が頑張りすぎて心拍が高めに出ます。
こちらはトレーニングで改善可能です。
心肺が強化されると、同じペースでも心拍は下がり、ジョグがより楽に感じられるようになります。
現実には、体質と心肺レベルの両方が組み合わさって、心拍数の数字に影響しているケースが多いです。
私の場合も、両方が少しずつ絡み合って「キロ7でゾーン4」という謎現象を生んでいると考えられます。
心拍計に頼るべきか?
ここまでの話を踏まえると、結論はシンプルです。
心拍計やGarminはあくまで補助ツールに過ぎません。
最も重要なのは、自分の体感です。
体感でゾーンを判断する方法は意外とシンプルです。
- 会話が余裕でできる → ゆるジョグ(ゾーン2〜3)
- 少し息が上がるけど会話可能 → ベース走(ゾーン3)
- 会話ができない → 閾値走(ゾーン4)
- 全力 → インターバル(ゾーン5)
体感をベースにしつつ、心拍計は参考程度に見る。
これが自然な心拍管理の方法です。
体感で走るメリット
体感で走ることには、多くのメリットがあります。
まず、心拍は毎日変動します。
天候や睡眠、疲労、ストレスなどによって、同じペースでも心拍は上下します。
体感を基準にすれば、日々の微妙な変化を無理なく受け止めながら走ることができます。
次に、数字に左右されず自分のペースを守れる点です。
「Garminがゾーン4と言っているけど、体は楽」と感じたら、そのまま走ればいい。
数字に縛られると、ジョグが不自然に遅くなったり、逆に負荷が高くなりすぎたりします。
さらに、長期的には心拍感覚そのものが成長します。
「今日は少し楽、今日は少しきつい」と体が判断できるようになると、最大心拍や閾値ペースを自然に把握できるランナーになれます。
結論:感覚で走ることがベスト
- Garminや心拍計は便利だけど、数字だけを信じると混乱する
- 最大心拍は基本的に変わらないが、近くまで到達できる能力は上がる
- キロ7でゾーン4が表示されても、体感を基準にすれば問題なし
ランナーとしての成長は、数字と体感の両方を理解することで加速します。
数字の謎を楽しみながら、感覚で走ることこそが、最も自然で正しい方法です。
おわりに:数字に振り回されないランニング
心拍数の数字は、確かに興味深く、分析しがいがあります。
しかし、それに振り回されすぎると、ランニングそのものの楽しさを損なってしまいます。
「今日のジョグは楽だった」「明日の閾値は少しきつめ」
こうした体感を大事にして走ることで、心拍計はあくまで補助となります。
数字の謎に戸惑いながらも、最終的には自分の体と向き合うことが、ランナーにとっての最強のトレーニングなのです。

